九月二十二日土曜日、マサチューセッツ大学アマースト校にあるメルビル寮の洗面所で、人種差別的な落書きが見つかった。寮に住む大学一年生、キアラ・バティスタさんによると、落書きには、黒人に向けられた差別的な言葉が含まれていたという。
大学寮責任者のトレバー・ドリティーさんは、翌月曜日の午前十一時五十六分、「九月二十二日土曜日にメルビル寮の洗面所で起きた、過激な中傷を含む偏見的な事件」に関して午後七時に開かれる会議について、メルビル寮生にメールを配信した。
会議には学生の他に、同大学に設置された警察署の警察官と学生部長のキャラ・アペル・シルバーさん、寮の責任者の一人も参加した。寮生の参加者は五十人に達した。
社会行動科学専攻のバティスタさんは、会議に参加した学生の多くは、送られてきたメールに対して不満をもっていたと言った。
「『偏見的な事件』と記すべきではなかったはずだ。事の重大さが薄れてしまう。落書きは明らかにこの寮に住む黒人を狙ったものだった」とバティスタさんは語った。「大学の管理職員という立場上、学生を守りたいのは理解できる。だがこのような過激な事件について話すのならば、具体的な詳細までは記さなくても、どんな事件だったかや誰が被害を受けたのかなどは最低限ほのめかすべきだと思う」と、アフリカ系アメリカ人研究専攻の一年生、ザック・ステュワートさんも述べた。
会議では、学生は今回の事件について寮外で口外することを禁じられたという。
「管理職員は事件をメルビル寮の中だけで留めたいと思っているらしい。しかし落書きをしたのはメルビンとは別の寮に住む人物だという可能性もある。参加者以外の人物にも共有すべきだ」とも彼は語った。
ステュワートさんは「今、実際鏡に書かれていた言葉を知り、とても狼狽している。不満や怒りも感じるし、失望もしている。率直に言って、私はもうどうすれば良いのか分からない。このようなことが現在このキャンパスで起こっているだなんて、がっかりだ。こんなばかばかしいことは中学校や高校で終わりだと思っていたのに」と話した。
これは、大学構内で報告された今月二度目の人種差別に関する事件である。
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